海が創った種子島 88選

浦田湾の四季を潜る
浦田の海との出会いは11年前、それは私のダイビングライフに凄まじい感動と喜びを与えてくれた。私の青春時代を育んでくれた種子島にこんな素晴らしい海があったのだと・・・
潜ってみて又、驚きと感嘆の連続。今まで国内はもとより世界のあらゆる有名なビーチダイビングポイントを、くまなく潜ってきたがどのビーチポイントにも匹敵する透明度、魚の種類の多さ、そしてマクロから大型回遊魚、熱帯域から温帯域の魚が同時に見られるビーチは他に類を見ないほどだ。(マクロ・・mm単位の海洋生物)ダイバーにほとんどまだ知られていない浦田の海は、そっと残しておきたい自分だけのシークレットポイントか。
そんな思いに駈られるのは、自分だけなのかも知れない。限られたダイバーだけのプライベートビーチではもったいない気がする。潮流の影響もほとんど無く、ゆっくり、のんびり、自分のペースで初心者から上級者まで安心して、癒しのダイビングを楽しんでほしいと思う。シニアダイバー、ブランクダイバーにとっては一番のお勧め・・何処の海もほぼ同じ感じですが、浦田の海中の四季を紹介します。

春
陸上と違って海の四季は2ヶ月遅れてやって来ます。陸は春でも海の中は真冬。年間で一番水温が下がる時です。黒潮に乗って、夏流れてきた熱帯水域の魚たちの一番厳しい試練の時である。少しでも海水温の高い潮溜まりの上層でじっと寒さに耐えている魚をみると、自然環境の
厳しさと生物の尊さを感じる時期でもある。

熱帯水域の魚たちは20℃以下では生きていけないのが普通である。しかし種類によっては耐えて耐えて生きていく魚もいます。そんな魚たちに出会うと思わず頑張れ、頑張れと声をかけずには居れません。以前、我々ダイバーは、彼らを死滅回遊魚と呼んでいましたが、余りにも可哀想な表現ゆえ今では季節回遊魚と呼んでいます。温帯水域の魚は、幼魚が成魚に変わり親離れする時。海の中は賑やかさが増してきます。いろいろな魚たちのペアリングが始まるのもこの季節です。
海水温は少しずつ上昇。産卵シーズンに入り7月末から8月は26℃〜28℃となり熱帯の海と変化。孵化した幼魚たちが親の回りで泳ぐ姿が愛らしい。
この時期、浦田が海水客やダイバーで一番賑わう時期でもある。湘南や伊豆あたりからすると、その比ではないけれど・・毎年30数頭の海亀の産卵上陸も見られる時でもある。

秋
海の中は少しずつ水温が下がり透明度も上がり始め海藻類の芽立が始まる。真っ白い砂地と岩に生えた緑の海藻や色々なサンゴとのコントラストで海の中が一番綺麗な時。水中写真撮影に絶好の季節でもある。
冬
水温が更に低くなってくるが、常時20m超の透明度は年間を通じて最高の時期。魚も種類、数も増え、にぎやか。幼魚も少しずつ形、色を変えながら成魚へと成長し親離れする時。
昨年、浦田の海を4年間潜り写真を撮り続けた、松本徹、明代夫妻の写真集 「浦田の生き物たち」 も出版され、ますます全国のダイバーに注目されて来た海が創った種子島の海を利害にとらわれない純粋な気持ちで環境問題を考え、後継者を育てながら、この素晴らしい種子島の海をいつまでも守り続けて行くことを今後のダイビングライフとしたいものです。

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種子島 SEA−MAIL
代表 林 哲郎
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