管理型最終処分場建設の行方

9月10日、25日総務文教委員会(総文)


 中之郷の田持組合(田んぼを所有している農家でつくられている組合、組合員71人)から出され、継続審議になっていた陳情書をめぐって、6月に引き続き議論されました。
 陳情書の内容は、処分場が建設されると、大量の雨が降った場合、安川や新堤の増水に処分場からの雨水が加って、堤の決壊や流域での鉄砲水が起こり、下流の農耕地の崩壊や藍ヶ江集落の被害発生をおこすことが懸念されることから、この候補地には反対するというものです。
 この陳情書に対して、7月23日に一組(島嶼町村一部事務組合、以下一組)からは、調整池をつくることになっているので、新堤が氾濫する危険はないという内容の文書が出ていました。一部の委員からは、「すでに候補地が決まっているのだから早急に不採択とすべきだ」また「田持組合の要望を入れるためには、一旦不採択とし、改めて要望を聞いてあげるのが良策」という意見もありました。
 私は、「議員から一組に出されている『候補地変更の要望』についても、この陳情書に対しても一歩も譲らない一組の姿勢を容認することはできない。この陳情書は尊重すべきだ。また、田持組合に対し陳情書を取り下げるよう説得にあたった町長や町職員の動きにも納得がいかない。」という主旨の意見を述べました。総文委員長の「一組は中之郷住民に対して事業説明会も開いていないので、その前に田持組合の方々と再度話し合ってみる」という提案を受け、結局継続審議になりました。
 9月25日に再び総文が開かれました。正、副委員長が田持組合との話し合いの結果を報告しました。その内容は、田持組合としては陳情書は取り下げない意向である、というものでした。その後、委員はそれぞれ意見を述べましたが、結論は出ず今回も慎重を期して継続審議となりました。
 この陳情書をめぐっては3度継続審議になりました。これに対し、委員会で結論を出さなかったことに批判が続出。いたずらに審議を長引かせているという声も聞かれました。しかし、中之郷住民への説明会も開いていないのに、ひたすら計画遂行を優先させる一組と執行部の姿勢こそ問われなくてはなりません。今後地元への説明会が済んだ時点で、委員会としての結論を出すべきだと思います。
 私は今、議員になってあらためて、行政をチェックするという議員の役割の重要性を感じています。


一組の協力要請書に議員が署名!?

‥‥‥10月6日全員協議会 

 防災訓練の後、中之郷公民館で昼食を取りながら、執行部から管理型最終処分場の用地買収について経過説明がありました。予定地の地権者の一人から、用地を売る条件として八丈町議会からの「協力要請願い」の提出を求められているので、一組作成の書類に議員個人の署名をお願いしたいというものでした。
 しかし、こうした重要案件は、このような場所で話すべきものではないとの共通認識のもとで、急遽翌日全協が開かれました。それぞれに意見を述べた後10名が署名をしました。私は署名しませんでした。総文委員長の博文議員は、出席をボイコット、話し合いそのものにも問題ありとの見解でした。本来議員が個人としてこうした書類に署名すべきではないと思います。以前は売らないと言っていたのに、今になって地権者の方から「売って下さいと願い出れば、売ってあげる」という主旨の要求をするのはおかしなことです。その求めに一組や執行部や議員が応じたことも問題です。また、総文で候補地に関する陳情書をめぐって審議が継続しているのに、一組が議員に対しこうした署名を求めることは手続き的にも問題があると思われます。
 署名しなかった議員は、奥山博文、小宮山建、菊池睦男、小沢一美、山口英治、私の6人でした。


島の景観づくりに在来植物の活用も――8月8日修景美化審議会

 審議会委員になった昨年10月以来、初めて召集されました。町長が委嘱する、議員5名と学識経験者8名で構成されています。町に花や樹木を植えて美観を整えるための審議をする会です。都市計画道路でよく見かけるヤシ類とハイビスカスの組み合わせも、この会の意向を尊重して決められたものだそうです。観光客にはとても評判がいいとか。たしかにヤシはスッと伸びて気持ちいいし、真夏の日を浴びて咲く真紅の花は印象的で美しいですね。ただ、本来島にある植物の植栽を要望する声も意外に多く、これからは場所によっては在来植物も候補にのぼりそうです。ツワブキ、イソギクなども話題に上りました。八重根港周辺の植樹帯に取り入れる計画もあるそうですから、今後に期待したいですね。
 花いっぱい運動は、東京都から無償提供された数種類の苗を、坂上3地区を中心として、住民が協力して植栽し維持管理をする運動です(町は毎年300万円の予算を組んでいる)。そういえば、坂上の都道脇はいつも花でいっぱいですね。観光目的に町並み保存を推進している自治体は多いけれど、景観は、歴史的建造物ではないので保存の対象になりにくいようです。でも、観光客にとっては、島に降り立った時の印象は大切。感動を与える町の雰囲気づくり、八丈らしい景色というものについて考えていく必要を痛感しました。


議員活動記録

8月1日臨時議会
8月5日小島ヤギ検討会 オブザーバーとして出席
8月8日修景美化審議会
9月10〜12日 定例会 10日総務文教委員会
9月25日総務文教委員会
9月26日 定例会  10月5日防災訓練

防災訓練
10月5日 議員も視察



9月定例会の一般質問

1 産業廃棄物処理の現状と町の対応について

 8月4日一組の臨時会で、管理型最終処分場の建設予定地が決まり、離島のゴミ行政は新たな段階に入ろうとしています。具体的な計画案は出されていませんが、町は中間処理施設の建設にも前向きな姿勢を見せています。しかし、島にあるゴミについてはまだ不明な点が多いようです。特に、産業廃棄物については、業種が多岐に及んでいるため実態の把握が困難と思われます。農業、漁業、建設業、医療などの業種から出る産業廃棄物はかなりの量になると思いますが、町はこれらについて正確に把握し、かつ適正な指導・監督をする責任があります。
●各業種について、廃棄物の実態をきちんと把握しているのでしょうか。各業者に対して廃棄物についての指導はしていますか。またチェック態勢はできていますか。あるとすればどのような方法で行っていますか。
●八丈町の基準をつくり、離島に適した対応を都や国に求めていくという考えはありませんか。

答弁 産業廃棄物については支庁産業課と連携して対応している。廃棄物処理、不法投棄への対応は今後強化していく。
答弁 基準については国などの法律があり、それに基づき市町村は指導監督を行なっていく。

再質問 反業者は広報に載せるなど、支庁と町が連携して取締りを強化してほしい。有料化も前向きに考えてほしい。小笠原では草や落ち葉を野積みして土に返す試験が成功しているが、離島にあった処理方法を探る考えは?
答弁 産廃の有料化は4円/Lで実施している。一般廃棄物の有料化を考える中で産廃処理費用も考える必要がある。小笠原で実施している野積みについては、法律的な問題が生じる恐れがあるので考えていない。

2.土地利用計画における用途指定について

 来年は町政施行50周年を迎えます。今こそ行政に町づくりの構想が求められています。町は、自然公園法、農業振興法、都市計画法の適用を受ける中で、観光地としての八丈町をどうつくっていくのかについて独自の将来像を描くべきだと思います。基本計画のなかでは、地域の特性を生かしながらバランスのとれた開発を行うために「土地利用計画の策定」を急ぐべきだと提言しています。
●具体的にどのような青写真をお持ちでしょうか。
●町民誰もが安心して暮らせる秩序あるまちづくりを目指して、都市計画法に基づいた「用途地域の指定」を行うべきだと思いますが、町のお考えはいかがですか。

答弁 自然公園法の規定を受ける中では、自然と調和した利用を図っていくことが大事で、基本計画にあるゾーニングを含め検討していく。
答弁 大里地区を伝統的建造物保存地区にするべく作業中である。用途地域については、議会をはじめ多くの議論を必要とするので、町づくりを進める位置付けの中で検討する。

再質問  町政50周年を迎えるこの時期こそ、町全体の土地利用を考えるいい時期とだ思う。坂下・坂上両地域の特性を活かした町づくりと応えているが具体的内容を示してほしい。
答弁 町の総合開発審議会に諮っていく。


シリーズ あの町この町 @

小笠原村ごみ事情

 東京から南東に約1000km、小笠原村は独自の廃棄物処理を実践しています。それは、村が独自に「一般廃棄物だけでなく、一般廃棄物処理に支障のない範囲で産業廃棄物もあわせて処理する」という主旨の条例をつくっているからです。
 たとえば、管理型最終処分場についても、小笠原は一組の広域事業としてではなく、村独自の事業として完成させました。オープン型で規模は1.2万立方メートル。中間処理施設も2003年4月から共用しているそうです。国の基準では、大量の枯草、落ち葉、枝、切り株などは産業廃棄物になるので、本来は管理型処分場に入れることに
なっています。しかし、もともと自然に還るものをコンクリートの構造物に入れることに疑問を持ち、「野積み試験」を実施しました。枯草や落ち葉を日当たりのいい場所に積み上げて経過を見ると、数ヶ月で土に返るというのです。特殊な菌を使わずに土壌細菌と土壌動物だけで分解するそうです。枝や伐根についても今後試験していく予定だとか。都は合法ではないが黙認という立場をとっているそうです。島の実情にあった処理方法を探るという村の意欲と姿勢は、大いに評価したいと思います。こうした努力と熱意が、国や都を動かしていくのだと思います。
 次に、ごみ有料化についての取り組みも注目に値します。村では1999年から有料化を実施しているそうです。FRP(特殊プラスチック)や材木は30円/kg、金属は50円/kgとしています(八丈町では有料化している事業系ごみは4円/kgです)。ごみを出す事業者の責任を認識させ、減量化をすすめるには、このようにある程度高くする方が効果的なのだと思います。
 車の廃車処理にも工夫が見られます。村では車はすべて島外へ搬出します。個人所有の普通車の処理費用は、1台につき3万5千円。村の要綱によって、そのうち1万2千円が補助されるので、個人負担は2万3千円です(村が貨物輸送の船会社に支払う)。車の不法投棄をなくすための努力が実っているのか、最近は新車を購入して長く乗ろうという人が増えているそうです。
 様々な取り組みを模索する小笠原村。八丈町も独自のごみ対策を模索すべきでしょう。分別を徹底したうえで、島では処理できないもの、処理できるものを整理し、不法投棄をなくすようなシステムも考えなくてはなりません。


ぶれいくたいむ

ノーネクタイ実施しました
 議会では議員も執行部もみな背広を着用しています。大会議室はネクタイ姿の男性に合わせた冷房温度が設定されているせいか、道議員と私は寒い思いをしていました。
 この夏(7〜8月)、役場の玄関に、「ノーネクタイ実施中」という標語が貼られていました。8月1日の臨時議会に、これを見たある男性議員がノーネクタイで議会事務局に現われました。みんなに薦めたところ次々と他の議員も実践し、議会開始時にはほとんどの議員と執行部がノーネクタイになりました。当然設定温度は上げられ、地球温暖化防止に一役買いました。素晴らしい!!
 ところが9月の定例会では、みな一転して背広姿に。猛烈に暑い日だったのに、なぜって聞いたら、9月は「秋だから」駄目なのだそうです。もっと柔軟に対応してもよかったんじゃないでしょうか? 冬はきちんと着込んで暖房を控えるなど、環境負荷がかからないよう常に配慮したいですね。


編集後記

 9月21日深夜八丈町を直撃した、台風15号は各地区に大きな被害をもたらました。停電、断水による2次被害も含めると被害額は予想をはるかに越えるでしょう。改めてお見舞い申し上げます。今後は災害に強い町を目指して態勢づくりを進めなくてはなりません。前議会からあっという間の3ヶ月。その間、議会では様々な論議が繰り広げられました。議員の本来あるべき姿を探りながら、活動を続けたいと思います。
●ご意見、ご感想をお待ちしております。
メールアドレス;adandaka@sepia.ocn.ne.jp


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