O∴H∴西洋魔術博物館
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2012年
2月16日
:図書室「オカルト・レヴュー索引」にて1916年分の収録を続行中。
:近代オカルト画廊グレアム・ロバートソンに新たな画像を追加。
資料室 展示室
  ★★★2012年版、現在193名 魔術人名録 魔法道具 各種用具をCGにて再現中
魔術英単語の意味と用例 魔法英和辞典 魔術教材 参考文書参考図版等
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図書室 希少初期木版集 『貧者の聖書』
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★★★魔法関係の小論文等 エッセイ集 近代オカルト画廊 貴重図像を展示★★★
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今週の新着

 今週はオカルト・レヴュー索引1916年分の収録を続行しています。

 今週の目玉はなんといってもオカルト画廊に収録いたしましたグレアム・ロバートソン『庭にあそぶ女児のための歳時歌集』(1906)です。1890年代の寵児にしてドリアン・グレイのモデルといわれるロバートソン、何度も申し上げておりますが古今東西これほど恵まれた人間も少なかったでしょう。資産家の一人息子で働く必要も理由もなし、イートン校を出てからは気ままな美術修行を楽しみつつ文壇、劇壇で遊びまわる日々。サラ・ベルナールやエレン・テリーといった大女優にかわいがられる美青年であります。20世紀に入ると田舎に隠棲し、請われるままに挿絵を描いたり地方の児童劇を演出する老紳士となっています。しかしこの人物のオカルト関連は意外に知られておりません。幼にしてマダム・ブラバッキーに面会し、イエイツからは魔術談義を聞かされ、長じてはウィリアム・ブレイクを集め、アルジャーノン・ブラックウッドとともになにやらオカルト的実験を行っていたような。当博物館ではこれからもWGRの追跡と研究を行っていく所存。ご期待ください。

 西洋魔術博物館の毎週更新はまだまだ続きます



This week we are making The Occult Review 1916 index.

And we are happy to be able to present another rare work of W. Graham Robertson, A Year of Songs for a Baby in a Garden (1906) to you. Graham Robertson, a minion of 1890s and an alleged model of Dorian Gray, spent considerable time and money in collecting the works of William Blake. He relates a meeting with Mme Blavatsky and Yeats's magic in his autobiography. With his friend Algernon Blackwood he probably tried to establish a sort of Kumari Cult in Britain. Walford Graham Robertson (1868-1946) was an occultist in the very sense of the word, although not recognized as such. We would like to make a further research about him.

The show must go on.


更新時の若干のコメント
2月2日 : ホートンの知られざる傑作のこと。

 イエイツとクロウリーといえば犬猿の仲なのでしょうが、両者が珍しく意見の一致を見る領域がありまして、すなわち「ホートンは下手な画家」なのであります。いまや世界有数いや世界屈指、もしかしたら世界唯一のホートン研究者であるかもしれない小生も、やはり同意せざるを得ない部分がございます。ペンで緻密な葉っぱを描かせたらなかなかの腕達者、というホートン評はあまり褒め言葉になっておりません。しかしホートンの数少ない友人のひとり、ラルフ・シャーレイが興味深い証言を残しておりました。なんでもホートンが霊の顔をチョークで描いた作品があるそうです。豊かな金髪、催眠術師の眼を持つそのポートレイトを前にすると、部屋のどこにいても睨まれている気がするとのこと。表情が強烈で、まるで生きた人間に見つめられているかのような効果があり、一定時間以上この絵に意識を集中すると催眠術にかかってしまうだろう、と。チョーク、というのはおそらくパステルのことでしょう。この絵が現在どこにあるのか、小生にはおおよその見当がついております。いつかこの眼で見てみたいものです。

 OR誌にはちょくちょく小ネタながら味わい深い記述がございます。最近見つけたものとしては、大英博物館の各展示室にはそれぞれ観覧者休息用のベンチと学芸員用の椅子一脚が常備されているが、ミイラ展示室だけは学芸員用椅子が二脚あるだけで一般客用ベンチはないとのこと。ミイラが観覧者におよぼす心霊的悪影響を考慮し、さらに学芸員たちがひとりきりでミイラ展示室に詰めるのを拒否した結果だそうで、なかなか興味深いところです。ちなみにツタンカーメンの呪いが有名になるのは1922年からですが、それ以前、ミイラの呪いといえばかのタイタニック号を沈めたとされる「アメン・ラーの女司祭」のミイラ(ないし棺の蓋)を指したものです。タイタニックがらみの女司祭ストーリーはOR誌1913年1月号に掲載されましたが、1909年、すでにこの女司祭のミイラ棺をめぐってカメラマンが怪我をしたとか、棺を撮影したら生身の人間の顔が写っていたとか、ずいぶんなことがOR誌に書かれています。この件はさんざん話題になったため、後年大英博物館エジプシャン・ギャラリー主任のE.A.ウォリス・バッジが公式声明を発表して呪いを否定する顛末などあったそうです。どちらかといえば博物館サイドの営業戦略ではなかったか、などと疑ってしまいます。

 このところ近代オカルト画廊関連の収集が低調であったのは認めざるをえないところです。先日、W.グレアム・ロバートソンの「ビンキー」四部作の一冊「庭にあそぶ女児のための歳時歌集」をようやく押さえることができまして、現在到着待ち。ロバートソンの英国風クマリ崇拝とアルジャーノン・ブラックウッドの関連は面白そうなテーマではありますが、小生の優先順位からいうとかなり下のほうになりますので、とりあえず資料の蓄積だけはしておく所存。

 上のほうで話題にされている音楽霊媒。むかしローズマリー・ブラウンという人がこの手の話題を振りまき、レコードも出していたように記憶しています。小生が興味深く思うのは、オーベールが接触したとされる霊のなかにストラデッラがいることです。この人は、それはもう伝説的に女癖の悪いイタリア人音楽家でありまして、教会の金を使い込んで逐電したり、かなりやばい筋の女性に手を出して殺し屋に追われたりと、波乱万丈のさなかに作曲もするという異能ぶり。この人が霊になったからといってメンデルスゾーンのような模範的紳士と一緒に行動するとは思えないわけで、さて実際はいかなるものであったのか。結論が出ないとわかっている領域であれこれ思索するのも楽しゅうございます。



2月9日 : 第三の薔薇と百合のこと。

 先般、海外の有名オークションサイトに古いライダー・タロットが登場いたしまして、それがなんと「ローズ&リリー」背模様であったために業界が騒然となりました。この特殊なパックは過去に2例しか発見されておらず、希少価値は計り知れず、しかも今回の出品物にはライダー社からの書簡も付録としてついており、その内容がまた素晴らしい。関係者一同が見守るなかオークションは一旦キャンセルされ、されば○○社が直談判したか、いや○○氏が暗躍したなどと推測が飛び交う始末。やがて再開されたオークションは、結局のところ最後の一分間で1000ドルから6000ドルに跳ね上がり、某氏が落札した模様。ともあれこの第三の書簡付きパックの登場により、ライダー版タロットの初版論争はほぼ決着したといえるでしょう。残る最後のジグソーパズルのピースは、1909年に製作されてばらまかれた宣伝ビラくらいでしょうか。新たな資料の発見は実に心が躍るのであります。

 ウイジャ・ボードならぬウジュパ・ボードを作ろうと一瞬考えて、思い直してやめたのは正解でありましたでしょうか。世の中は広いもので、調べてみると「アンティーク・ウイジャ・ボード」を収集して分類しているウェブサイトが見つかりました。あれも一応、パテント登録されているから驚きです。パーカー社の製品がブランド物として認知されているようですが、実態はどんなものだったのか。有名霊媒師ともなるとやはりこだわりがあって、ウェストバージニアのマホガニーの盤しか使わないとか、そういうマニアックな世界が展開されていたとか。しかしウイジャ盤はデザイン的にヴァリエーションが少ないようで、あれを収集しても面白いのかどうか、自信が持てません。まな板を数あつめてどうするよ、と。いっそエノキアン・レターのウイジャ盤を作って業界の大顰蹙を買うほうが面白いかもしれません。

 小生とて防災意識がないわけではありません。玄海西方沖地震の際は本棚を必死で押さえて踏ん張ったものです。とりあえずベーシックな情報機器の確保、ということでタフさが売りのAM専用ラジオを一台買いました。ソニーの製品で、四角い弁当箱のようなボディーに単一電池を二個も飲み込む仕様です。そういえばエジソンが研究していたといわれる霊界ラジオとはいかなるものだったのか。W.T.ステッドが開設したジュリア局は、コンセプトからいえば電話交換台に近かったと思うのですが、19世紀末に登場した「無線」がオカルト的思考に与えた影響の甚大さもゆるりと考察してみたく思います。



 
2月16日 : 過ぎ去りし縁結びの吉日のこと。

 聖バレンタイン・デイの商業主義化が嘆かれて久しいわけです。福岡市の某神社など、この日を縁結びの日と定めて便乗企画を実行。神主も巫女もTVのインタビューに悪びれもせずに堂々と受け答えしておられ、さすが日本と感嘆することしきり。

 もともとバレンタイン・デイにはカードを送るのが慣わしとされておりましたが、これとて郵便制度が確立してからのお話のようです。さらにいえば、19世紀末にはカードを贈る習慣すらほぼ廃れたとのこと。左に出したイラストはヴィクトリア朝中期のかの祝日の模様です。実はこの日なればこその悪戯がありまして、すなわち豪華なバレンタインカードを送りつける。貰った女子が胸をときめかせながら開いてみると、「ばーか、本気にすんじゃねーよ」などと書いてあるわけです。左のイラストではおちょくられた女の子が泣いております。

 さて上にもありますように、WGRの『歳時歌集』が届いたのでありますが、古書店のカタログには「書き込みなし」とあったにもかかわらず、見返しにはなにやらインスクリプションがございます。見ればWGR本人が「幼児たちの父親に、 女児のグランパ W.グレアム・ロバートソンより」と書き込んでいるわけで、これはとんでもないボーナスと申すべき。この書き込みだけで本の値段が5割り増しになっても文句は言えないところです。しかも本自体に印刷された発行年は1906年なのに、署名にある年月日は1905年10月ですから興味深い。これにてビンキー4部作中、『5月の朝の仮面劇』、『黄金、乳香、没薬』、『歳時歌集』が揃いました。残る一冊『デイブック』はいつゲットできるのか。しかし小生は結構近日中に揃うのではないかと楽観しております。コレクションというものは一定の量を超えると自ら引力を発揮して他のアイテムを引き寄せるからです。






西洋魔術映画館 試作品上映中

William T. Horton Esoteric Tarot PV

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Sailing to Bysantium
Poet Plead to the Elemental Powers



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