総合文書研究所ホームへ戻る Click Here! Click Here! Click Here!

   示談書(交通事故の場合)

 

    示談書の書き方

 

              目次

     1示談書作成上の注意点

         示談とは  示談と無効・取消  示談交渉中の注意事項

         示談書作成上の必須事項  示談書の必要的記載事項  示談書作成のメリット

2交通事故の示談について

3交通事故の示談の例文

a.人身傷害の示談契約書   b. 物損の示談契約書

c.死亡事故の示談契約書

4交通事故示談の要点

                  a. 交通事故の示談とは  b. 示談は絶対にしなければならないか

       c. 示談交渉の開始時期  d. 後遺症問題

       e. 示談と刑事責任    f. 軽傷と示談

     5損害賠償について

     (6慰謝料

     7 傷害事件の示談書

     8) 示談(和解)と裁判所(即決和解・調停・支払申立)

     (9) 示談とQA(順次追加有)

     10 署名・印鑑の豆知識、委任状の常識

 

                             

        (1)示談書作成上の注意点

    ● 示談とは

      示談の法律上の性格は民法695条の和解に類似した契約であります。

      和解は、ある紛争が生じた場合、紛争当事者が、ある条件において互譲

     することで問題を解決する事を約束したもので、通常示談とも言う。

      従って、示談は、紛争当事者の双方が、紛争を解決するために、お互い

     が歩み寄る可能性のある問題に適したものであり、例えば、土地の境界の

     確定について、当事者の主張が真っ向から対立しているような場合、ある

     いは、相手方に誠意の見られない場合などには不向きである。

      

      示談が成立した場合は、一般に、示談書と言う私製証書を作成するが、

     私製証書である場合、例えば、損害賠償の請求である場合、相手方が支払

     義務の履行をしない場合に債権の回収をするには、裁判により争わなけれ

     ばならないが、示談書を公正証書にしておけば、裁判によらず、直ちに

     強制執行により債権を回収する事ができる。

 

    ● 示談と無効・取消

      示談が成立すると、その示談内容に従って双方が権利を主張し、義務を

     履行する事になるが、その示談内容が以下にあげる事項に該当する場合は

     、その示談は、無効ないし取り消しうるべきものとなる。

      (1)公序良俗に反する場合・・・ 例えば、売春の代金に関する示談

        は無効である。

      (2)強行規定に違反する場合・・・ 強行規定とは、法文上の規定に

        違反する内容の契約が成立しても、その契約は無効であるとするも

        で、例えば、ある者が土地を借りている場合、正当な自由がないの

        に貸主が一方的に借地契約を解除出来る旨の規定は無効であると言

        うことである。

      (3)詐欺・強迫による場合・・・ 示談の内容として、土地の所有権

        移転を前提として和解が成立したような場合、現実に土地がないと

        いうような場合は、その和解は取り消す事が出来ることになる。

      (4)錯誤があった場合・・・ 例えば、人身の交通事故で示談が成立

        したが、後遺症が出た場合、被害者の認識の誤り(錯誤)により、

        その和解契約の無効を被害者は主張できると言うこと。

      (5)通謀虚偽表示による場合・・・ 例えば、傷害事件で、本当は

        示談が成立していないのに、被告人の刑を軽くしてもらうために、

        形式的に示談が成立したものとする場合、その示談は無効となる。

 

    ● 示談交渉中の注意事項

      ※ 示談の交渉相手が、示談交渉に応じるふりをして交渉を引き延ばし

       その間に所有財産の散逸を図る場合があるので注意が必要である。出来

       れば仮差押などの手段を講ずるべきである。

      ※ 示談交渉中に事項が完成してしまう場合があるので注意が必要である。

        給料など(民法174)・・・1年

        売掛代金など(民法173)・・・2年

        請負人の工事代金など(民法170)・・・3年

        地代・利息・賃借料など・・・5年

        債権・・・10年

 

         アクサの自動車保険

Click Here!

    ● 示談書作成上の必須事項

      > 示談の対象となった事実関係を特定する。

        例えば、交通事故の示談である場合は、事故の日時(XXXXXX

       日午後XXXX分)・場所(XXXXXXYY交差点)・車のナンバー

       ・運転者の氏名など。

      > 「示談の締結により、当事者間において、債権債務がないことを確認

         する。」との文言を入れる。

      > 損害賠償の支払が分割である場合は、「支払を1回でも怠った場合は

       直ちに全額を支払、違約金XX円を支払う。」との文言を入れる。

      > 示談が交通事故である場合は、受け取り保険金が損害賠償の金額に

       含まれるか否かの文言や、後遺症に関する扱いの文言を入れる。

 

      示談書の必要的記載事項

      確認条項

        示談に当って、当事者双方で確認し合った内容の条項、例えば・・・

        「 ABに対し、以下の事故による損害金(示談金)として、金300万円

         を支払う義務があることを確認する。

                       記

                ・・・・事故の内容・・・・・

                                           」

      > 給付条項

        確認条項によって、一定の金銭の支払いや、特定の物の引渡請求権を、履行義務者に

       その通り履行させるために、支払時期や支払方法、支払場所を定めておく条項。

       例えば・・・

        「 AA及びCは連帯して)はBに対して上記300万円を2004年7月2日限り、

         B方に持参ないし送金して支払うものとする。」

           ※ なお、第三者Cが連帯保証人である場合は「A及びCは連帯して」とする。

      > 形成条項

        示談交渉の進展によっては、新しい権利関係を取り決めたり、これまでの権利関係を

       変更、消滅させる場合も出てくるが、そんな場合に、それらの関係を明らかにする条項

       である。例えば・・・

        「 ABに対して2004年1月31日付け弁済期限の金銭消費貸借契約の期限を

         2004年2月15日まで猶予するものとする。」

      > 違約条項

        示談書を作成する場合、後でトラブルになり、約束通りに履行してもらえない場合が

       ある。そのような場合の備えて記載しておく条項である。例えば・・・

        「 Aがその弁済期に、その支払を怠った場合は、ABに対して、弁済期の翌日から

         支払済みに至るまで、年29,9%の割合による遅延利息を支払うものとする。」

 

    ● 示談書作成のメリット

     ・ 訴訟関連の費用がかからない。

      ・ 問題解決にかかる時間が短い。

      ・ 当事者双方が納得した解決となる。

                          ネットのお財布、イーバンク銀行

Click Here!

        (2)交通事故の示談について

示談は事故の当事者に生じた損害を、双方でどのように負担するかを約束するものです。

 書面の書き方は特に法律上定められてはいません、しかし、@示談額が実損害と比べて著しく低く、被害者の無知に乗じて決められたものであると思われる場合A保険金請求などの目的で、双方が通謀したと思われる場合B詐欺、脅迫などによって示談した場合は、示談そのものが無効となります。

 交通事故の場合は、次の点を明確に記しておきたいものです

1.         事故の内容(発生日時・発生場所・事故自動車の車種や登録番号・事故状況)

2.         被害の概要(傷害の程度・治療経過)

3.         損害賠償金額、支払日、支払方法(治療費などの積極的損害、遺失利益などの消極的損害、慰謝料などの内訳も明示)

1.                  傷害の場合、示談の後で後遺症が出たら事故との関係を証明することによって、新たに損害賠償を請求することができます。それは、示談書に「本件に関し、本示談書で定める他は、お互いに一切の権利義務のないことを確認する」との文言があったとしても、後遺症発生による、新たな損害賠償は請求できます。

   示談書例文(交通事故の場合)

        示談書

         加害者(甲)佐藤 まさお

         被害者(乙)木村 次郎

上記甲乙間において、以下の通り示談により争いを解決します。

      一 事故の概要

1.                                   事故の日時 昭和76年9月1日

2.                                   事故の場所 東京都中央区日本橋12

3.                                   自動車の表示 (甲の所有する車)

登録番号 品川21わ123

車種形式 プレジデント

4.                                   事故の経過

甲の運転する車が上記場所を左折したところ、歩行中の乙を轢き負傷させた。

    二  被害の概要

乙は両足損傷及び右手首骨折

入院 昭和7691日から昭和76

   1231日まで

後遺症 ****

    三  示談の内容

第一  甲は乙に対して金2,000万円の損害賠償

債務を負担していることを確認する。

  内訳

    治療費及び諸費用  1,000万円

    休業補償金      500万円

    慰謝料        500万円

第二  甲は乙に対して昭和77年115日ま

でに前条の金額を乙の指定預金口座に振り込むことを約束する。

第三  本件事故による負傷が原因で将来乙に後遺症が発生したときは、甲は乙に生じた一切の損害を賠償する者とする。

第四  本示談書に記載された事項意外には甲乙間に一切の債権債務のないことを確認する。

 以上の通り示談が成立したので、本書面二通を作成し、甲乙それぞれ一通を保有する。

    昭和7711

       加害者(甲) 

        住所 神奈川県小田原市箱根町3334ノ1

        氏名 佐藤 まさお  印

      被害者(おつ)

        住所 東京都足立区保木間32ノ4

        氏名 鈴木 次郎   印              

      (3)交通事故の示談の例文

                            [生涯学習のユーキャン]教養と資格を身につけてみませんか

Click Here!

a.人身傷害の示談契約書

             示談契約書

                        加害者

                     住所 xx県xx市xx町3−2

                     氏名 田中和夫()

                        被害者

                     住所 xx県xx市xx町213

                     氏名 井口守()

     上記甲乙間において以下のように示談により争いを解決した。

1.                   事故の概要

事故の日時 2002年3月1日午後1時32分

事故の場所 東京都台東区浅草3丁目23の歩道

加害者所有自動車

   登録番号 品川33−わ−123

   車種形式 98年型クラウン

事実

 甲の運転する車がガソリンスタンドから通りに出ようとし、右方向から来る車に気を取られていると、左方向から歩道を自転車に乗って走ってきた乙と接触した。

2.                   被害の概要

乙は右大腿骨骨折 右手首骨折

入院 2002年xx月xx日から2002年xx月xx日まで

通院 2002年xx月xx日から2ヶ月

自転車はスクラップ状態

3.                   示談の内容

1.                   甲は乙に対して金xx万円を損害賠償として支払うことを確認する。

内訳

  治療費 金xx万円也

  休業補償費 金xx万円也

  慰謝料 金xx万円也

  自転車の損害 金xx万円也

2.                   甲は乙に上記損害金を以下の通り支払う。

●示談成立のとき金xx万円を乙の銀行口座に振り込む。

●残金は2002年xx月から2002年xx月までのxヶ月間において、分割にて月末までに乙の銀行口座に振り込む。

3.                   甲が上記損害金の一つでも期限までに支払わない時は乙は通知催告を要

せず、直ちに乙は期限の利益を失い残金xx万円を一時に支払わなければならないものとする。

4.                   本件事故による傷害に基づき、将来乙が後遺症が発生した時は甲は乙に

後遺症損害の一切を賠償するものとする。

5.                   乙は甲が自動車損害賠償責任保険及びその他の保険により保険金を請求

すに際し全面的に協力するものとする。

6.                   乙は別途示談書、嘆願書などを作成し、甲の刑事上の責任を軽減するよ

う努力する。

7.                   本示談書に記載された事項以外は、甲と乙に付いて債権債務は存在しな

い事を確認する。

上記の通り示談が成立したので本書面2通を作成し、甲乙それぞれ1通

づつ所持する者とする。

2002年xx月xx日

          加害者() 田中和夫 印

          被害者() 井口守  印

1.            人身傷害の示談の場合は、金銭の支払に重点が置かれるんで、被害者のほうで自動車損害賠償責任保険(強制保険)から被害者請求で保険金を受領している時、それを含めているのか、除いているのかを明確にしなければならない。

2.            いったん示談が成立すると、後遺症損害の場合を除いて、内容の変更や、示談後に明らかになった損害の賠償責任を問うことは出来ませんので注意が必要です。

 

     b.物損の示談契約書

                示談契約書

                            住所 xx県xx市xx町3−7

                            氏名 井上正巳()

                            住所 xx県xx市xx町231

                            氏名 中田恵子()

      上記甲乙間において、2002年3月1日、xx県xx市xx町交差点における衝突事故

     につき、以下の通り示談した。

1.                   事故の状況は本契約書添付の自動車事故証明書写しの通りである。

2.                   甲所有の自動車の修繕費見積もり金額はxx万円であり、乙所有の修繕費見積もり金額はxx万円である。

なお、見積もり金額につき、事故の過失割合から判断して、甲に10%の負担、乙に90%の負担があるものとする。

3.                   二項に示した負担割合からして、乙は甲に対して2002年4月4日に金xx万円を支払う者と

する。

4.                   本示談書成立により、当該金額以外の損害が発生した場合も、お互いに一切請求はしないものと

する。

以上示談が成立したので、本示談書2通を作成し、各1通を所持するものとする。

      2002年3月4日

1.                井上正巳

2.                中田恵子

 

      c.死亡事故の示談契約書

                 示談契約書

                           加害者

                       住所 xx県xx市xx町456

                       氏名 吉田大輔()

                           被害死亡者

                       住所 xx県xx市xx町3−4

                       氏名 高橋秀樹()

                           被害遺族

                       住所 xx県xx市xx町3−4

                       氏名 高橋良子(乙の妻@)

                       住所 同上

                       氏名 高橋宏(乙の子A)

                       住所 同上

                       氏名 高橋マリ子(乙の子B)

 上記乙の死亡に至った交通事故につき、甲と乙@、乙A、乙Bとの間で示談が成立した。

1.                   事故の状況は、2002年xx月xx日発行の自動車事故証明書の通りである。

2.                   甲は乙に対して金xx万円の損害賠償があることを認め、本契約により乙@、乙A、乙Bに対して支払うことを確認する。

3.                   上記損害賠償金の内訳は

a.       乙に対する慰謝料 金xx万円也

b.       乙の死亡に関連して支出した葬祭費用 金xx万円也

c.       乙@ABに対する慰謝料 金xx万円也

4.                   甲は乙@ABに対し上記損害賠償金額を以下の規定により支払うものとする。

a.       2002年xx月xx日に金xx万円を支払う。

b.       残金は2002年xx月から2002年xx月までにおいて分割して支払う。

5.                   甲は上記金額を毎月末までに乙@ABの銀行口座に振り込まなければならず、たとえ1回でも期限

までに支払われない時があるときは、乙@ABは催告を要せず甲は期限の利益を失い、残金を一時に支払わなければならないものとする。   

6.                   乙@ABは甲の自賠責保険、その他保険金に関しての請求、受領に協力するものとする。

7.                   乙@ABは甲の刑事処分に関して寛大な処分を求める上申書の作成及び意思表示明確にして甲の

刑事処分の軽減に協力するものとする。

8.                   甲と乙@ABは本示談書に記載された事項以外については債務のないことを確認する。

以上の条件で示談契約が成立したので、示談書4通を作成し各1通所持するものとする。

      2002年xx月xx日

                    甲  吉田大輔  印

                    乙@ 高橋良子  印

                    乙A 高橋宏   印

                    乙B 高橋マリ子 印

※ 死亡事故の場合は示談の相手方が誰であるかが重要で、相続人を調査し確定しなければなりません。

  

(4)交通事故示談の要点

   ◆ あなたの資格取得をバックアップ =優良講座案内=

    資格と仕事の専門校DAI-X(ダイエックス) 資格・教育 ヒューマンアカデミー

 

   a. 交通事故の示談とは

      交通事故による加害者は@行政上の責任A刑事責任B被害者に対する民事責任

という三つの責任を負います。そしてBの被害者に対する民事責任、つまり被害者

が受けた損害賠償や慰謝料をいつ、いくら、どういった方法で支払うかの問題を訴訟

によらないで加害者と被害者の当事者間によって決めることを示談という。

      示談は当事者間において問題となっている紛争を解決することを約するもので法律

的には和解契約となる。

      示談が成立すると以後示談内容を変更することは出来ません。たとえ被害者の治療費

     が思っていたより高額であっても被害者は増額請求は出来ないし、また治療費が低額で

     あっても加害者は減額請求は出来ない。但し、被害者に予想することの出来なかった後遺

     症が発生した時は後遺症に対する請求が出来ます。

 

   b.示談は絶対にしなければならないのか

       事故が人身事故である場合、加害車両が任意保険に加入していれば保険会社の担当者

が示談交渉をすることになり、もし、任意保険に加入していなければ加害者自身若しくは

所謂“示談屋“といわれる者が交渉に当ることになるが、事故が重大なものであり損害賠償

金額が多額になる場合、任意保険の担当者が交渉相手である場合は“世間相場”の金額を

提示してくるのでそれほど問題は無いが、交渉相手が加害者自身である場合に、相手には全

く強制保険での支払能力しかない場合は別ですが、金銭的な余裕がある場合は、相手との

直接交渉の示談はせず、裁判に訴えて損害に見合った妥当な損害賠償金額出してもらうべき

である。

      なお、物損事故の場合で加害車両が任意保険に加入していない場合に当事者同士で示談

交渉をする場合は、予め交通事故相談センターなどで事故の損害の程度に見合った損害額

世間相場を聞いておくべきです。

   c. 示談交渉の開始時期

      死亡事故の場合はすでに損害の範囲が明確になっているので何時示談交渉に入っても

かまいません、出来るだけ早く示談交渉をすべきでしょう。

      一方傷害の場合は治療中は示談交渉を開始すべきではありません。これから先治療に

どのくらいかかり、治療費はいくらかかるかが明確ではないからです。傷害が完治して

損害の範囲が明確になってから示談交渉を開始すべきです。但し、損害賠償請求権は権利

の発生した時から3年間その権利を行使しないと時効によって損害賠償請求権は消滅し、

また、強制保険の保険金請求権は2年で時効消滅します。ですから傷害が完治したらすぐ

に示談交渉を開始すべきです。

   d.後遺症問題

      示談は今後一切お互いの権利をどのような事があっても主張しない事を約束した和解

契約であり、多くの示談書には「・・・今後本件に関していかなる事態が起こっても双方

     とも決して異議の申し立て、訴訟などは一切しない事を確約します。」という条文が付

     されている。

 しかし、示談が成立した場合でも予想外の後遺症が発生した場合はいかなる場合におい

ても其後遺症に対する損害賠償を請求することは出来ます。

 後遺症が予想外のものでない場合は予め当事者間においてその後遺症に対する損害賠償

     に関する合意が無ければ、その後遺症に対する損害賠償は請求することは出来ません。です

     からそのような場合は示談書に「・・・被害者において、将来、後遺症が発生した時は、

     それに対する損害賠償について、本示談書で定めた損害賠償金とは別に、加害者は被害者に

     払うものとする。」という文言を入れておくべきです。

 

 なお、後遺症の時効は後遺症が出てから3年です。

   e.示談と刑事責任

      交通事故、あるいはケンカでの傷害事件で逮捕された場合、まず、警察が事件の捜査

をし、その捜査資料を検察庁に送ります。

      その捜査資料に基づいて担当検察官が再度事件を検証し、加害者(被疑者)を起訴

するか、不起訴とするか、あるいは起訴猶予とするかを判断します。

      ですから、加害者(被疑者)が事件に対して反省し、検察官の判断が出る前に被害者と

示談が成立した場合、事件が重大でなく、検察官が起訴するか不起訴とするか、あるいは

正式起訴とするか略式起訴で済ませるかのボーダーラインにある場合、示談書を事件担当

検察官に提出すべきです、そうすれば検察官は処分の判断に示談書の存在を考慮するで

しょう。

      また、起訴されてしまった場合、後で裁判所に示談書を提出することによって、実刑に

なるか執行猶予付きになるかの重要な判断の要素になります。しかし、事件が重大であった

場合、例えば、交通事故で、酒酔い、ひき逃げなどの悪質な状況での死傷事故の場合は、

殆どが実刑です(刑期が短くなることはあるようです)。

   f. 軽傷と示談

     交通事故に遭ってしまったが、不幸中の幸いに軽傷で済んだ場合、例えば、打撲とか

擦り傷などの傷害を負ってしまった場合、まず、その傷害に対する損害賠償は強制保険

(自賠責保険)を適用する。

     強制保険は、自動車の所有者は必ず付けなければならない対人賠償保険、つまり、

人身事故の場合のみに適用され、その賠償金額は定型化されている。死亡による損害の

場合は、葬祭費死亡による逸失利益・死亡者本人の慰謝料・遺族の慰謝料を含めて

3,000万円まで填補される。また、傷害による損害の場合は、治療費・治療関係費・

休業損害・傷害慰謝料を含めて120万円です。そして、その内訳も、もちろん治療費は

実費、休業損害・傷害慰謝料は1日いくらかと言う事が定型化されている。

     以上のように、交通事故で傷害を負った場合、120万円までは、その損害を填補

するが、120万円を超える分については、任意保険であるとか、加害者負担で被害者の

損害を填補しなければならない。

     その傷害が重傷で、長期入院を要するような場合は、その損害の填補を120万円で

済ますことは無理なので、任意保険を適用したり、加害者に負担させることになる。そして、

被害者側の請求金額と加害者側の負担金額の妥協点で示談が為される。

     一方、その傷害が軽傷である場合は、殆どが強制保険の賠償金額の範囲内で損害は填補

されるであろうから、取り立てて示談をどうのと言うほどのことも無い。

     つまり、人身事故の場合、示談が問題になるのは、その損害が強制保険では填補でき

ない場合の重傷の場合であって、軽傷の場合は示談は問題にならない。

 

                              80年の信頼と実績「がくぶん総合教センター」

Click Here!      

 

 (5)損害賠償について

 

      憲法の保障する法の下の平等において、他人の権利を侵害した者はその責任を負い、

   権利を侵害された者は侵害した者に対して、侵害に対する救済を求める事のできる権利が

   損害賠償請求権である。

    損害賠償請求権には(1)予め当事者間で損害賠償の取り決めをする、特約による損害

   賠償と、(2)民法上の債務不履行、不法行為による損害賠償がある。

 

    損害には、自己の所有する財産に対して加えられた財産的損害と、自己の名誉などの

   感情に対して加えられた精神的苦痛に対する非財産的損害(慰謝料)がある。また損害は、

   現在存在するだけではなく、将来得られたはずの利益失われた事による損害がある。

    

  ―A― 損害賠償請求権者

   損害賠償は、加害行為によって生じた損害を金銭によって填補するものであるから、請求

  権者は損害を受けた本人である。また、慰謝料は、精神的な損害を受けた者に対して、金銭

  による賠償を認めることにより被害者の精神的苦痛を癒そうとするものであるから、請求で

  きる者は、精神的苦痛を受けた本人に限るのが原則である。しかし判例は損害賠償請求権に

  ついて被害者からの相続を認め、被害者死亡による慰謝料請求権についても、生前の被害者

  の意思表示を条件に相続を認めている。

 

   なお。民法711条は「他人の生命を害したる者は被害者の父母、配偶者及び子に対して其

  財産権を害せられさりし場合に於いても損害の賠償をなすことを要す」と規定しており、精神

的苦痛を受けた本人以外の第三者にも慰謝料請求権を認めていると思われるが、この規定は、

命を奪われた一定範囲の親族の親族自身が感じる精神的苦痛に対する慰謝料であると考えられ

  る。従って、被相続人の慰謝料請求権の相続が認められた場合は、民法711条の相続人自身

  の慰謝料請求権は認められない事になる。

 

   法人の財産的損害に付いては損害賠償請求権の主張が出来る点に問題はありませんが、慰謝

  料の請求に付いては、法人が精神的苦痛を感じるか問題がありますが、判例は法人の名誉に対

  する損害賠償を認めています。

 

  −B− 損害額の算定

   a. 物の滅失による損害

     他人の加害行為によって物が滅失した場合の損害は、(1)加害行為と損害との間に相当

    因果関係のある損害(2)特別の事情による損害がある。(2)は、例えば、甲が乙から

    あるものを買って、それを丙に転売する事によって利益を得ようとして、甲乙間にある商品

    の売買契約が成立したが、乙が物を引き渡す事ができなかった場合に甲が転売による利益を

    失った事による損害などである。

   b. 物の毀損による損害

     不法行為により他人の物を毀損した場合の損害賠償請求で考慮すべき点は。(1)原則と

    して、毀損当時の修繕費用が、通常生じる損害である。(2)修繕が不能である場合は、毀

    損による交換価値の減少が通常生じる損害である。(3)毀損しなければ有利に転売できた

    という事情があれば、特別な事情として考慮される。

   c. 死亡による損害

     死亡による損害賠償請求権には、財産的損害賠償請求権と慰謝料請求権がある。

     財産的損害賠償請求権としては、(1)死亡した被害者が、事故により死亡せず、平均

    年齢まで生きたとしたら得られたであろう利益(死者の得べかりし利益)・・・死亡被害者

    の死亡当時の年収から生活費を差し引き、それに平均可動年数を乗じて計算する。(2)

    葬式費用(3)死亡するまでに要した医療費がある。

     慰謝料に関し民法は、710条において「他人の身体、自由又は名誉を害したる場合と

    財産権を害したる場合とを問はず、前条に規定により損害賠償の責に任ずる者は財産以外の

    損害に対してもその賠償をなすことを要する」と規定し、更に711条に於いて「他人の生命

を害したる者は被害者の父母、配偶者及び子に対して其財産権を害せられさりし場合に於いて

も損害の賠償をなすことを要す」と規定し、精神的苦痛に対する慰謝料請求の権利を認めてい

    るが、受けた苦痛の全てについて慰謝料の請求が認められるものではなく、其精神的苦痛が

    客観的に見て常識的範囲内にあるもののみに付いてのみ認められるのである。

     慰謝料請求の額の算定に付いては財産的損害のように一定の基準が無く客観的明確な算定が

    困難なので、その算定は、諸般の事情、例えば(1)その受けた精神的苦痛は一般の平均人に

    於いて受忍しなければならない程度を超えているか(2)被害者の財産状態(3)被害者の

    社会的地位(4)被害者の年齢(5)被害者の過失(6)加害者の動機・事情などを考慮して

    裁判官の自由裁量によって算定される。

 

 

          (6)慰謝料

 

     損害賠償として金銭に見積もる事に出来る損害には、(A) 被害者が直接負担することになる

    経済的損失である「財産的損害」に対する入院費や葬儀費用、修理費用などの積極的損害、また

    被害者の死亡による得べかりし利益である逸失利益と言う消極的損害と、(B)被害者の精神的な

    苦痛に対する損害に対する慰謝料がある。

     財産的損害に対しては、その額を見積もる事は比較的容易であるが、慰謝料という精神的損害を

    算定する事はあらゆる事情を勘案しなければならないので容易ではない。

     以下に掲げるものは、交通事故で入院し治療した場合の慰謝料の算定基準額である。

 

                      入通院慰謝料(単位:万円)

 

入院

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9

10月

11月

12月

通院

 

48

92

132

167

197

222

242

258

270

278

285

292

1月

25

70

111

148

180

207

230

249

264

275

283

289

296

2月

47

89

127

161

190

215

237

255

269

280

287

293

299

3月

66

105

140

171

198

222

243

260

274

284

291

296

301

4月

82

118

150

179

205

228

248

265

278

288

294

298

303

5月

95

128

158

186

211

233

253

269

282

291

296

300

305

6月

105

136

165

192

216

238

257

273

285

293

298

302

307

7月

113

143

171

197

221

242

261

276

287

295

300

304

309

8月

120

149

176

202

225

246

264

278

289

297

302

306

311

9

126

154

181

206

229

249

266

280

291

299

304

308

 

10月

131

159

185

210

232

251

268

282

293

301

306

 

 

11月

136

163

189

213

234

253

270

284

295

303

 

 

 

12月

140

167

192

215

236

255

272

286

297

 

 

 

 

                                       (交通事故処理委員会2004版より)

     ※ 例えば、入院を5ヶ月し、その後通院を10ヶ月した場合、慰謝料は

       251万円ということになる。

 

                    使わなくなった本・CDDVD・ゲームは、e−ブックオフにお売りください。

                             ・ Click Here!

(7)傷害事件の示談書

                   示談契約書

      

                            XXXXXX町1番地2号

                        被害者() 山田陽一

                            XXXXXX町3番地4号

                        加害者(乙)佐々木真一

      上記当事者間において以下の通り示談が成立したので、本契約書を作成した。

1.                           本件事件の発生日時、状況は以下の通りである。

1.                   発生日時:2003年1月31日午後4時30分

2.                   場所:XXXXXX町5番地6号

              XX市立XX図書館

3.                   事件の状況:乙はXX市立XX図書館閲覧室において携帯電話をかけていたところ、

               甲に咎められ“出て行け”と言われた事に腹をたて、甲は乙の胸倉を

               掴んで、椅子に座っていた甲を床に押し倒し、馬乗りになった上、甲

               の頭部を数十回にわたって殴り鼻骨骨折、額に20針、前歯2本を折

               る重傷を負わせたものである。

2.                           乙は甲に対して与えた損害に対する責任を認め、賠償金として金XX万円を以下の支

払い方法にて、甲に持参または銀行振込にて支払う事を約束する。

1.           本示談成立の時金XX万円

2.           2003年3月より9月迄に毎月金XX万円を毎月末までに分割して支払う。

3.                           甲は乙の刑事事件の係属する裁判所に対して、別紙の通り上申書を提出し、乙が寛大

な判決が得られるように努力する。

4.                           本示談以外に甲乙間においては何らの債権債務のない事を確認する。

5.                           甲乙間において成立した本示談書は執行認諾約款付公正証書とする事を確認する。

        以上の通り示談が成立したので本書二通を作成し甲乙各一通を所有する。

           

2003年2月15日

1.                山田陽一 印

2.                佐々木真一 印

                   上申書

    御庁に係属中の被告人佐々木真一に対する傷害事件について、佐々木真一が深く反省

    し、被害者である私に損害賠償金を支払う事を約しております。つきましては被告人佐々

       木真一に対してはできるだけ寛大な御判決を賜りますようお願い申し上げます。

          2003年2月30日

                            XXXXXX町1番地2号

                                  被害者 山田陽一 印

       XX地方裁判所

         XX裁判官殿

        ※ 傷害事件で刑事事件として正式裁判にまでなっている場合、加害者が被害者

         との間で示談が成立しており、刑事処分の寛大な処置を受けようとする場合には、

         示談書と共に上申書を事件担当裁判官に提出する必要があります。

         

        以上を要約すると、傷害事件の一般的な和解契約書(示談書)には、以下の

       事柄を要点として文書を作成する。

         1. 当事者の住所・氏名

      2. 和解契約書は争いをある条件を根拠に解決するものであるから、
           その争い実情を明らかにしなければならない。例えば、いつ、どこで、
           誰と誰が、どのような状況で生じたものかを具体的に明記する。
   3.示談金と、その支払方法の明記。
    4. 裁判所に上申書を提出する場合はその旨。
     5. 3に明記した示談金以外の債務不存在確認の文言。
         6. 示談書を公正証書とする場合はその旨。

         7. 3の示談金の支払に連帯保証人がいる場合は、保証人が

          連帯責任を負う旨の文言。

 

      (8)示談(和解)と裁判所(即決和解・調停。支払督促申立)

      民事紛争の最善の解決手段は、当事者双方の歩み寄りによる示談(和解)による事が望ま

     しい、しかし、問題解決への進展が余り見られない場合には、第三者機関(裁判所)の手を

     借りる事を考えてみるべきである。

      裁判所が介入した民事紛争の解決方法には(1)即決和解(2)調停(3)訴訟がある。

1.                   の即決和解は、紛争当事者間にある程度の和解内容が決められている場合、その

      内容に沿 った和解調書を裁判所で作成してもらい、もしも相手が、和解調書に従った

      債務の履行をしない場合、強制執行により債務の履行をさせるものです。

      手続きに関しては、申立書に印紙(5千円程度)を貼って裁判所に提出する。

      申し立ては本人でも十分でき、弁護士のような代理人は必要としない。

      しかし、示談(和解)の成立が不透明であるような場合は無意味です。

        即決和解申立書の例文

    「              即決和解申立書

                          XXXXXX町1−2

      印紙                 申立人  野田洋一

                          XXXXXX町9−8

                         相手方  田中俊男  

             申立の趣旨

        別紙和解条項記載の通り和解を求める。

             申立の原因及び争いの事情

       一.申立て人は2002年2月2日相手方に対して、金50万円を、返済期日2002

         年8月1日とし、無利息で貸し付けたが、現在まで、返済はされていない。

       一.相手方は、借りたのではなく、贈与を受けたものであると主張し、双方に争いが

         あった。

       一.この度、当事者双方の話し合いの結果、別紙和解条項の通り和解成立の見込みが

         ついたんで、本申立に及びました。

            2003年3月3日

                   申立て人  野田洋一  印

      XX簡易裁判所 御中                              」

     「              和解条項

1.                   相手方は申立て人に対して、金35万円の支払義務があることを

確認し、以下の条件で支払う事を約束した。

2003年5月より毎月末までに5万円づつを支払、2003年

12月をもって35万円全てを返しきること。

         一.・・・・・・・

                                以上        」

2.                   調停は、紛争当事者間において、示談(和解)内容について争いが続いており、問題

     解決のために第三者機関(調停機関)の和解案により問題解決を図ろうとするものです。

      調停が成立し、調停調書が作成された場合、もし、相手方が債務の履行をしない時は、

     その調書により、相手に対して強制執行できます。

      手続きに関しては、調停申立書と印紙等(訴訟物の価格が100万円の場合は1万円

     程度)を、管轄かに裁判所に提出することによって行います。

      調停の手続きも、即決和解同様に弁護士などの代理人は必要とせず、本人でできます。

      しかし、調停が不調に終わった場合は、訴訟に持ち込むほかはありません。

         調停申立書の例文

     「             調停申立書

                       XXXXXX町1−2

                        申立人  野田洋一

         印紙            XXXXXX町9−8

                        相手方  田中俊男

                  貸金請求調停事件

           訴訟物の価格  金80万円

           貼用印紙    金7千円

                  申立の趣旨

          相手方は、申立て人に対して、金80万円と、これに対する2002年

         2月2日より支払までにおける、年29,2%の利息と、期限以後の損害

         金を支払えとの調停を求める。

        

                  申立原因

1.                   申立て人は、2002年2月2日、相手方に対して、金80万円を、

年29,2%の利息にて、2002年12月1日を支払期限として

貸し付けた。

2.                   相手方は、支払期限を過ぎても支払わないので、本申立に及んだ。

3.                   (返済しない事情などを書く)

                  添付書類

4.                   賃貸借契約書

                  2003年2月2日

                      申立て人  野田洋一  印

        XX簡易裁判所 御中                         」

     以上、即決和解、調停共に不調に終わった場合は、訴訟と言うことになりますが、訴訟

    物の価額が90万円以下である場合の管轄裁判所は簡易裁判所ですが、簡易裁判所は、手続

    の面に関して、簡素化されていますので本人でもできます。

 

       支払督促申立

     金銭の支払請求(不動産の明渡請求等は不可)の場合、内容証明郵便等で支払の催促を

    しても、相手がすんなりと請求に応じるとは限らない(支払義務は認めている)。そんな

    時、支払督促申立を裁判所にすることによって、訴訟以外の手続で、相手に強制執行をか

    けることができる。

    

    > 「支払督促申立書」を簡易裁判所に提出することによって、裁判所が支払の督促を行う

     略式裁判で、申立人・相手方共に出廷の必要はない。

 

   > 相手方に異議がある場合 →訴訟

     相手方に異議のない場合 →仮執行宣言 →強制執行

 

   > 申立は、請求金額に関係なく、相手方の住所地を管轄する簡易裁判所の民事事件係にする

    ことになる(郵送でも可)。

 

   > 申立は、訴訟費用の半額の手数料と郵便料金を支払う。

 

   > 支払督促申立書は、A4の用紙に横書きで書く。

               ―――――――――――――――

                 支払督促申立書

 

     売買代金請求事件

         当事者の表示     別紙当事者目録の通り

         請求の趣旨及び原因  別紙・・原因目録の通り

         送達場所       別紙当事者目録の通り

 

      債務者は、債権者に対して、請求趣旨記載の金額を支払えとの支払督促を求める。

 

        申立手続費用      金XXXXX

          内訳

            申立手数料     XXXX

            督促正本送達費用  XXXX

            通知費用      XXXX

            申立書書記料    XXXX

            申立提出費用    XXXX

            資格証明手数料   XXXX

 

        申立年月日       2004年5月5日

 

        申立人(債権者)

                    株式会社  丸暴商事

                    代表取締役 大泉純次郎 印

 

       XX簡易裁判所書記官御中

 

             価額  XXXXXXX

             印紙     XXXX

             郵券     XXXX

             添付書類

                売買契約書の写し 一通

                資格証明書    一通

 

             ――――――――――――――――――

                  当事者目録

        〒555−4343

           XXXXXXXXX町777−8−9(送達場所)

                     債権者

                       株式会社 丸暴商事

                       代表取締役 大泉純次郎

                     

        〒444−2323

           XXXXXXXXX町1−8−76

                     債務者

                       奥田一哉

 

              ―――――――――――――――――――

                   請求の趣旨及び原因

        請求の趣旨

1.                   請求金額 金100万円也

       2. 1の金額に対する、200XXX日から完済まで、年6%の

         の割合による遅延損害金。

       3. 金XXXX円(申立手続費用)

 

        請求の原因

       1. 契約日  200XXX

       2. 契約の内容

           債権者は、債務者に対して以下の通り商品を販売した。

                商品名   XXXXXテレビ10台

                支払方法  200XXX日100万円一括払い

                代金    100万円

 

              ――――――――――――――――――

 

                (9)示談とQA

     示談に関するメールによる質問などで、基本的な問題で知っておくべきものをQA形式

    で取り上げる。(順次追加有)

    ●

1.           交通事故で保険(強制保険・任意保険)を適用できるのは、示談が成立して

      いなければならないのか?

1.           示談とは、事故の被害者が被った損害について、当事者双方が互譲すること

      によって、加害者が一定の金額を支払う事を約する和解契約である。そこで、

      保険金額を支払うことが、すなわち示談金を支払うということで、示談が成立

      していなければ、保険を適用できないと言うような事はない。

    ●

1.           和解(示談)契約を取り交わす場合、一方当事者が未成年者である場合、契約の

      当事者は誰と誰か?

1.           例えば、未成年者が不注意で他人に傷害を負わせてしまった場合、一般的に

      未成年者には支払能力はないので、相手に対する損倍賠償責任は、親権者である

      父母が未成年者に代わって損害賠償責任は果たすが、その場合、親権者である

      父母も、和解契約の一方当事者になる。その場合、示談書面には

               都道府県・・・・

                    加害者() XXXXXXX

               都道府県・・・・・

                 上記の親権者父() XXXXXX

                       母() XXXXXX

               都道府県・・・・・

                    被害者() XXXXXX

                            以上のようになる。

           ●

              Q  交通事故で車が大破して全損の状態ですが、事故の前日カーナビを注文し、

       事故当日、取り付けに行く途中で事故に遭い、カーナビは不必要となって

       しまいました。このカーナビの代金は損害と認められ、示談金に含める事

       ができるでしょうか。

      A. 損害は、交通事故を契機として発生した全ての損害を含むものではありませ

       ん。当該交通事故と相当因果関係にある損害のみが賠償の対象となります。

       普通一般人が損害として認めるのが相当であろうと考える損害、つまり、裁判

       事例で示されたものを参考にして判断します。従って、直接的な損害ではなく、

       間接的な損害であるカーナビの代金は、示談の対象となる損害とはいえないで

       しょう。こういった場合、不要となったカーナビは、販売店に事情を説明し、

       いくらかの損害賠償金を支払って、合意解約をしてもらうべきでしょう。

    ●

     Q. 私は、会社の車で商談に向かう途中、交差点で、信号が青に変わったので発進

       したところ、急に飛び出してきた歩行者をはねてしまい、重傷を負わせてしま

       いました。事故後の処理は会社と被害者で交渉していますが、相手の傷害は重度

       で、自賠責保険では対応しきれないのですが、事故車両に任意保険が付けてない

       ので、会社は「事故を起こしたのは君だから、君が足りない分を払え」といいま

       す。私は、損害賠償金を払わねばならないのでしょうか。

1.           交通事故を起こした場合に負う責任には、@行政上の責任 A刑事上の責任

、B事上の責任の三つがあります。@の責任は、免許の停止・取消しなどの責任

       で、Aの責任は、禁固何年、罰金いくらといった刑法上の責任で、Bの責任は、

       被害者に対する、損害賠償の責任です。以上のうち@とAは、交通事故の加害者

       が当然負う責任です。しかし、Bは若干性質が異なり、事故の発生が勤務中に、

       会社の車を使用していたような場合は、事故の責任を使用者も負うことになる。

        この使用者の責任と被用者の責任は不真正連帯債務(各人がそれぞれ負う債務)

       であるから、使用者が債務を負担した場合、被用者に求償することも可能であるが

       、一般に制限されている。従って、質問のような場合、損害賠償は会社が負う。

     ●

1.           私は、商店街を自転車で走っていた所、後ろから来た自動車と接触し転倒させ

       られました。そしてすぐに救急車が呼ばれ、隣町の病院に運ばれました。幸い、

       検査の結果は問題なかったのですが、その日を含め、何回か通院しました。

        病院が自宅から少し遠いので、タクシーの方が便利なので全てタクシーで通院

       しました。この場合、タクシー代は示談金に含めて請求できるでしょうか。

1.           一般に、通院費として認められるのは、電車やバスを利用した場合であり、

       よほどの事情がない限り、タクシーでの通院は通院費としては認められません。

     ●

1.           私は、横断歩道の信号が青になったので渡り始めて数歩したところで、車に

       当てられ重傷を負わされてしまいました。加害車両には任意保険が付けられて

       おらず、自賠責保険で足りない分は加害者自らが支払うといっているのですが、

       双方の賠償金額が大きく食い違い、示談が成立しません。やむを得ず訴訟で解

       しようかと考えておりますが、弁護士費用を損害賠償として加害者に支払わせ

       ることが出来るでしょうか。

1.           確かに、民事訴訟法では、「訴訟費用は敗訴の当事者の負担とする」と規定さ

       れていますが、ここでの訴訟費用とは、印紙代とか、証人への日当などの、純粋

       な訴訟手続き上の費用のことであって、弁護士費用は含まれません。もとっも、

       判決においては、諸般の事情を考慮して、弁護士費用の1割程度は、損害として

       認めているようです。

     ●

1.           私は、信号が赤で停車中の車に追突してしまいました。相手車両は、少し擦った

       程度です。一応、警察は呼んで、事故処理はしましたが、相手は、むち打ちで、病院

       に通っているが、XX万円出せば示談してやるといっているのですが、XX万円を支払

うべきでしょうか。

1.           全ての車には自賠責保険が付けられています。自賠責保険は、人身事故の場合、傷

害で120万円までを補償します。保険は、そういった事故のためにあるのです。

保険会社が、損害を厳しく査定することで、相手方に存外の利益を与える事もなく

なるのです。もしも、相手方が“当たり屋”等であったなら、なんとかの因縁をつけ

て、金品を無心されるだけです。とにかく、どのような小さな事故であっても、自分

だけで解決しようとしないことです。

     

1.           和解契約書(示談書)は、公正証書にした方がいいと聞きましたがどういうことです

か。

1.           公正証書に「債務を履行しない時は直ちに強制執行を受けても異議のない事を認諾

する」と言う文言(執行認諾約款)を付けておくと、債務者が、その債務を履行しな

        いとき、裁判所の関与かなくても、その公正証書に基づいて直ちに強制執行ができ、

        債権回収(金銭債権のみ)の目的を達成することが出来るのです。

     ●

1.           知人に貸した500万円について、すでに返済期日は過ぎており、再三にわたり

返済を催促したのですが「今はお金がないので返せない」と繰り返すだけ、全額

        返せないなら示談をと考え、調停を裁判所申し立てましたが不調に終わりました。

        そこで、民事訴訟を起こそうと考えていますが、訴状の書き方はどのようにすれば

        よいのでしょうか。

      A.  訴状に記載すべき事項には
(1) 紛争の具体的内容を表す事件名。例えば、
   「貸金返還請求事件」など。
(2) 当事者としての原告、被告の住所、氏名。
(3) どのような判決を求めるかの記述(請求の趣旨)。
(4) 訴訟費用(印紙等の実費)の負担についての記載。
(5) 請求の趣旨で求めた権利主張の発生原因たる事実。
 以上の5点があり、全て訴状に記載しなければならない。

 (1)と(2)に関しては、訴状の表紙に記載するもので、表紙は
裁判所で購入できる。
 以下、(3)(4)(5)について、「貸金返還請求事件」を例に示すと

           請求の趣旨
  一、 被告は原告に対し、金500万円を支払え。
  一、 訴訟費用は被告の負担とする。
      以上の判決および、仮執行の宣言を求める。
           請求の原因
  一、 原告は被告に対して、以下に示す通り、金員を貸した。
     貸付金額・・・・・・・・金500万円
     貸付年月日・・・・・・200XXX
     返済期日・・・・・・・・200XXX
  一、よって、原告は被告に対して、金500万円の支払を求める。
                                             

                                        」

           ※ その他、賃貸借の事実を証明する書類(借用書など)が必要に

             なりますが、それは後日でも良い。

           ※ もちろん、利息、遅延損害金などがある場合はその旨を記載しな

             ければならない。