まずはこちらのはじめにとそしてこれからを読んでね!
かなざわ麺手の会事務局 (見学大歓迎!)
| はじめに |
| ある日、近所にある金沢市聴力障害者福祉協会(以下協会)というところから私(尾山町の末廣亭・八田 博と申します)の店に出前の注文がありました。聾唖についてはある程度は理解してはいましたが、たまたま電話で注文をした事務員さん(手話通訳のできる健常者)がいなくて、注文したお客の聾唖のかた(20代の男性)が私に手話で語りかけるが、私はうまく対応できずにただどぎまぎと体を揺さぶるだけでした。しかし聾唖の彼はけげんなそぶりは微塵も見せずに、にこっと微笑んで私にボードを向けて、そこに文字を書いて会話を促したのです。どうにか通じて事なきを得たのではありますが、なんとなくそんな自分が情けなく、しかもうしろめたさまで感じてしまいました。それから数回その場所に出前を届けるうちに、お互いに親しさを感じるようになったので手話通訳者として常駐する江口さんと言う女性に「私が今から20数年前の若い頃にお店に来た聾唖の女性客にまともに応対が出来ないことがあったんですが、そのときにそのお客さんがじつにさびしそうにぽつんと店の隅っこで遠慮がちに食事をしていたことが、いまだに気にかかっているんです。せめてそんなときに少しでも手話で応対できればいいんだけれども、難しいんでしょう?」と言いました。すると江口さんは「ちっとも難しくありませんよ。聾唖の人たちに手話で応対していただいたら皆さん喜びますよ!聾唖の人たちは食堂などでは大変な苦労を経験させられているんです。たとえば違うものが出てきてもあきらめざるをえないとまでほとんどの人が思っているんですよ。おかしいですよね!」と返ってきました。「それじゃ、私のような食堂を営む連中が集まっている組合で手話講習会を開くとしたら協力していただけますか?」と訪ねましたところ、「それもここの大切な仕事ですから喜んで引受けますよ!」と笑顔で応えていただきました。 後日その話を盟友坂下兄(小立野の小立庵・坂下孝一さん)に伝えると「やろうよ手話講習会。うちの組合でやろうよ、私も全面的にバックアップするからその話を進めたらいいよ!!」とやや興奮気味に返ってきました。 そんなことから私と坂下さんは協力して石川県麺類組合手話講習会の開催を目指しました。 |
| ついに実現した≪手話講習会≫さらには≪そば打ち交流会≫ | |
| しかしいざ実現させようとすると、いろいろと現実的な問題がありました。じつは麺類組合は近年組合員の減少が著しく厳しい財政状況に追い込まれています。したがって負担費用を捻出する作業があります。また、実際に準備に積極的に協力する若いメンバーもいないのが現状であり、結局はすべて自らが積極的に動いてなにもかもクリアーしなければなりません。ただ幸いなことに私も坂下兄も2000年に全国麺業青年会石川大会の開催の折に十分にその悲哀は経験しておりましたので、思いのほかすんなりと作業を進めることが出来ました。 まず費用は3月に中小企業団体中央会に補助金仮申請をしましたところ「良い企画を持ち込みましたね。」となかなかの感触でした。 それからは協会へ出前の注文が無くても毎日のように顔を出してさらに内容を検討いたしました。そんな中から聴覚障害者の皆さんがあらゆる面で苦労している現実を学びました。なかでも「料理教室に通いたくても手話通訳の関係で断られることがほとんどです」という話が気になり、「それじゃもし、私たちの組合で手話通訳者を手配してそば打ち教室を開いたら、みなさん集まりますかね?」と言うと、「もしやっていただけるなら、こちらで募集すればいっぱい集まりますよ!でもほんとうにできるのですか?」 その瞬間にたとえ石にかじりついてもやると決心する。 5月、まず組合理事会にてその旨の了承を取り付けて、ただちに中央会に対して≪真心のバリアフリー・手話講習会ならびにそば打ち交流会の実施≫として本申請を提出しました。もちろん1発回答でした。 さらに、坂下兄と協議の上で新聞社にバックアップのための後援ならびに協力を直接依頼したところ、「ぜひ取材をお願いしたい」という連絡が即ありました。 |
|
| 協会の皆さんのスナップ | |
![]() |
![]() |
| 協会のマドンナ(?)江口さんです。 | まだまだたくさんの人ががんばっています。 |
| 手話講習会でのスナップ | |
![]() |
![]() |
| 聴覚障害者自らが講師を務めるという形式で実施しました。 講師は協会手話通訳対策部長の吉岡さんです。 |
手話通訳者の同時通訳に合わせて皆さん真剣に学びました。 |
| そば打ち交流会でのスナップ | |
![]() |
![]() |
| 坂下兄の長男が講師役です。 | ここでもわずかの時間を利用しての手話教室です。 |
| さらなる想いが≪聴覚障害に理解を求める街頭キャンペーン≫へと | |
| 手話講習会は北國新聞社が開催予告記事を掲載していただいたおかげで一般の方も参加しての大盛況となり、テレビかなざわや金沢ケーブルテレビでも放映されました。さらにそば打ち交流会は台風直撃にもかかわらずこれもまた大盛況となりました。しかし、坂下兄と私は何かが足らないような気がしてならなかったのです。もともとが二人で組合のあるべき姿を考えて打ち出した“人にそして環境に優しい麺作り・お店作り=麺21プラン”に基づき組合事業として位置づけての開催でしたが、無事終わってしまえばそれでよしという組合役員内にある雰囲気を良しとは思えなかったのです。 それで11月11日の“麺の日街頭キャンペーン”において聴覚障害の現実を多くの方々に理解してもらう為にプラカードを立ててキャンペーンを実施いたしました。“麺の日街頭キャンペーン”自体がもともと私と坂下兄の企画であってなんら問題なしと思っていましたが、組合内にはおもしろくないと考える方も多々見受けられましたので、急遽“麺手の会”なる同好組織を結成しての実施となりました。このときは協会からも会長さんならびに事務長さんを含む3名が合流して、下の写真のごとく大きな声を張り上げて“たっちゃんと学ぼう耳の聞こえない人たちのこと”というパンフレットも販売いたしました。初めて一冊売れた時には4人で抱き合って喜びました。 |
|
![]() |
![]() |
| 会場を提供していただいた金沢都市開発専務の山本さんに坂下兄(青いハッピ着用)と私(バンダナしています)それに協会からの3人もいっしょにお礼をしました。「こういったことにはこれからもどんどん使ってください」と励ましの言葉をいただきました。 | はじめてにしてはかなり決まっていたようです。あれっ!坂下兄はいずこへ... |
![]() |
左はこのキャンペーン実施に対するいきさつや思い入れなどを番組の中で話してほしいと、坂下兄が金沢ケーブルテレビから依頼され、二人で番組に出演したときのスナップです。30分たっぷりと二人はしゃべり続けていました。やる気満々の時って案外緊張しないもんですね。坂下兄なんかは堂々としていてこっちのほうでも十分に食べていけるんじゃないかと思っちゃいました。 |
そしてこれから 「麺の作り手の集まりであるから麺手の会ですね」と取材に来た北国新聞社の記者に言われたときに思ったことがあるんです。『そうなんだこの麺手の会の手は手話の手だけではないんだ。麺の作り手がともに学んだり、またともに社会のために行動する会でなくてはならないんだ。』というわけで、新たに組合のみならず本気で取り組む人たちを広く集めてみようということになりました。その名も【かなざわ麺手の会】です。このような集まりに参加する人を募集します。(ただし、なんでも他人任せの人はお断りします。立場も平等ならば仕事の負担も平等です)まず年明け早々にはパソコン会計の勉強をします。もちろん手話はライフワークとして位置づけています。