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本書は、好評発売中の『フランクル心理学入門──どんな時も人生には意味がある』の著者諸富祥彦先生の第二作です。1997年の7月に『こころの科学』(日本評論)が特別企画「ロジャーズ──クライエント中心療法の現在」を出し、一般読者にも広く読まれてきたことでわかりますように、近年、中堅臨床家や研究者を中心に「今、この時点でロジャーズをしっかり見直そう」との気運が盛り上がっています。本書『カール・ロジャーズ入門』は、そうした気運を踏まえ、「ロジャーズ・ルネッサンス・ムーブメント」の一翼を担うべく、ロジャーズの再評価をめざしたものです。
本書は、カウンセリングという分野を切り開いた巨人カール・ロジャーズの人生と理論形成のプロセスを「人間・ロジャーズ」に光を当てて浮き彫りにすると共に、その心理学のエッセンスと全体像を、正確かつわかりやすく解いた入門書です。また、「カウンセリング」とはまったく無関係だった一般の方々が「自分を見つめるきっかけ」をつかめるように書かれています。ロジャーズの心理学のテーマは、「人が真に“自分自身”として生きること」──「会社員」や「主婦」や「教師」といった役割をこなすだけの匿名の私としてではなく、「これが私だ!」と実感できる“私”として、「自分らしく」生きていくこと──要するに、「自分が“自分”になっていく」ということです。
「“自分”探し」の途上にある人、カウンセリングに関心があり、カウンセリングを学ぶすべての人にぜひ読んでいただきたい好著です。
■本書の内容
- ロジャーズの生涯と思想形成過程:ロジャーズ家の歴史/病気で空想好きだった少年時代/厳格な家庭の宗教的雰囲気/青年ロジャーズ──農業から神学そして臨床心理学へ/中国への旅/神学から心理学へ/アドラーとのすれ違い/児童相談とクライエント中心療法の萌芽/デビュー作『問題児の治療』の刊行/ロジャーズ敵陣に乗り込む/クライエント中心療法の誕生/「中年期の危機」の訪れ/「必要十分条件説」の完成/『人が“ひと”になるということ』の大ヒット/個人セラピィからエンカウンターグループへ/七二歳で恋におちる/スピリチュアルな次元への目覚め/「新しい宇宙観」
- 自分が“自分”になるということ──ロジャーズの基本メッセージ:「“自分”探し」の時代/“自分”らしく生きるための心理学/心のメッセージを聴く
- ロジャーズと結婚・教育・社会:「浮気」「不倫」をどう考えるか/「嫉妬」と「独占欲」の克服/ロジャーズと教育/「理想の教師」とは/ロジャーズと社会変革──「静かなる革命家」/パースンセンタード・アプローチ/北アイルランド、ベルファストでのワークショップ/葛藤緩和の原則/核戦争に対する提言
- ロジャーズのアプローチ:「関係が癒す」:「関係が癒す」/「必要十分条件説」の批判と見直し/「純粋ロジャーズ派」か「すべての折衷派」か/エンカウンターグループ
- ロジャーズのカウンセリングの実際:ブライアン、エット夫人、ジム、グロリア、ジル、ジャンのケース
- ロジャーズと日本のスピリチュアリティ──ロジャーズ・ルネッサンス・ムーヴメント:スピリチュアリティの観点からのロジャーズ再評価/小さな悟り」のカウンセリング/「禅的自己」の観点からの「パースンセンタード」概念の再検討
- 主要著作とその概要──もっとロジャーズを知りたい人のために
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